以前、フィリピン国家警察の官給マークの入った拳銃が、海を渡ったインドネシアの犯罪に使われ、密輸横流しが発覚し問題になりましたが、新たに官給品グロック拳銃6万丁の購入に際し水増し疑惑も発生し、その辺の事件の後任人事で今の警察長官が退任のニュースが出てました。
何でフィリピンからインドネシアにと思う方も居られるかも知れませんが、実はGUNのベース価格をアメリカ価格で考えると、フィリピンでは約2倍、インドネシアでは3~4倍以上もするそうです。
日本では密輸で、10倍~15倍はすると聞いた事が有ります。
裏話ですが、現在オーストリア製のグロックは入手が困難になっています。
フィリピンのグロック輸入元代理店が、インドネシア等にグロックを横流しして居て、グロック本社が激怒しフィリピンに卸さなくなって仕舞ったからです。
そんな理由で、現在はUSグロックがフィリピンで販売されています。
以下、まにら新聞より
『警察長官退官』
【次期統一選の治安維持に向け、バルトロメ国家警察長官が早期退官に同意】
バルトロメ国家警察長官は31日、定年退官となる2013年より前の早期退官に同意を示した。
2013年5月に迫る統一選の治安維持に向け新長官に十分な準備期間を与えるためで、アキノ大統領が早期退官を促していた。
バルトロメ長官は、ラジオ局のインタビューに答え「治安維持に役立つのなら、早期退官に問題はない」と話した。
同長官は国家警察の拳銃水増し購入疑惑に関与した疑いが浮上し、更迭されたプノ前内務次官の後任候補に名前が挙がっている。

ちなみに後ろのハゲの人は、現大統領です。(汗)
バルトロメ長官(通称ニック)は、まだ大佐の時に初めてお会いしましたが、実に知的で真面目で将来を有望視されている方でした。
アキノ大統領の信頼もとても厚く、前長官はPMA77年期生の将軍でしたが、大統領の任命により80年期卒のニックは2期生飛び越しの大抜擢で、その為長官職のチャンスが無くなった78・79期生の先輩からは、反発が有ったと聞いて居ます。
気になるのは次期長官ですが、現長官が推薦し大統領が承認する運びになると思います。
フィリピンでは軍が強い影響力を持っていると言われますが、PMA出身者が各軍・警察のトップを勤め、退官後も政府の要職に就いたり、選挙で国会議員になる人が多いのでそう言われて居ます。
今回は退官と言う事ですが、実質の内閣入りの大出世ですね。
とても良い方なので、今後の活躍に期待します。
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