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フィリピンで射撃を楽しむには 番外編

ガラにも無く自分でも珍しく射撃基礎の記事をシリーズ化?して書いていますが、今回触れているのはあくまでも初心者を対象とした内容で有りまして、警察や軍の組織や競技射撃等の種類等でも、全く基礎の教え方が違って来る事はご承知下さい。
本当は引き金(トリガー)の引き方とサイティングの事に触れてみようと思ったのですが、その話は次回に回し、チョット気が付いた事に触れてみたいと思います。

あくまでも机上の知識や論理でなく、自分が実際に経験した事を元に書いてまして、思う事や感じた事を前提に書いています。
時々間違いも書いていると思いますが、自らが経験して書くという事が、一番初心者の方にも解りやすく伝わるかな?などとも思っています。

では、今回思い付いた初心者の方で意外と多く見かけられる問題ですが....
それは何かと言いますと、オートピストル(自動拳銃)のスライドの引き方です。(笑)
オートピストルと言いましても、初弾はスライドを引いて(コッキング)チャンバーに弾を送り込まなければ何も始まりません。
その後は文字通りオートになり、引き金を引けば後はセミオートでマガジンに入って居る弾が尽きるまで射撃は出来ます。

ところが、実銃のスライドを引くという事は、ある程度の力を要します。
特に日本でエアソフトだけに慣れ親しんだ方は、意外と皆さんビックリしてます。
私も沢山の初心者の方達を見てきましたが、男の人でも最初まともにスライドを引く事を出来ない方がかなり居ました。
GUNの種類や口径等に関わってきまして、弾の口径が大きくなるほどスライドを引く力は強く(重い)なってきます。
しかし、GUNの構造や機構の違いで多くの9mm(9x19mm Parabellum)以上の多くのGUNは、ショートリコイル作動方式を採用していますが、同じ9mmでも薬莢が短い380ACP弾(9mm×17)はストレートブローバック方式を採用しているGUNが多く、スライドも重いですし反動も結構キツイです。


大概の方はこの様なスライドの引き方をしますが、基本でもあり間違いでは有りませんが、親指と人差し指2本でスライドを挟んで引く為、結構力が要るのは事実です。
モデルのGUNはグロック22で、口径は40S/Wです。グロック17の9mmと比べ、かなり反動も強くリコイルスプリングは重いですよ。
DSC04382-1.jpg


そこでオススメなのはこの様な引き方で、極端な話し4本~5本の指を使って引きますので、非力な方や女性でも握りやすく・力が掛けやすく・滑り難くいので、とてもで引きやすくなり確実性が向上します。
このやり方は私がやっているIPSC競技では余り見かけませんが、IDPA競技ではよく見かけるやり方です。
私のIDPAの友達達もたまにフィリピンに来てIPSCの試合に参加し楽しんで居ますが、殆どの方はこのやり方で、そう言えばフィリピン滞在が長く、日本に帰った友人もIPSCでこのやり方で頑張って居ましたね。
アメリカの一般的な射撃教室や、タクティカル系の射撃教室ではこのやり方が基本?の様に教えて居る様に私は感じて居ます。

何故かと言うと、一番確実に弾をチャンバーを送り込めるやり方だからです。
上の写真のやり方は、希に2本の指が滑って...何て事も有るみたいです。私は無いですが...(笑)
一番下の写真では、私は手が滑って手の平挟んでしまい、何度も血を見た事も有りますが...(涙)
しかし、このやり方でも引けない方は、インストラクターが弾を装填までやってくれるます。
でも、装填したGUNの引渡時の安全性や、せっかくの射撃ですからなるべく自分で出来る様に頑張って下さい。(笑)
このやり方では女性も含め、殆どの方がスライドを引くのが出来る様になりましたので。

実は各引き方は名前が有るのですが、忘れてしまいました...hahaha!
DSC04389-1.jpg


最後に私がやっているやり方で、IPSC競技の多くのシューターがやっているやり方です。
利点はスライドを引いた手を素早くグリップに移動出来るやり方ですが、私の腕前クラスだとどんなやり方も時間的には大差無い様に感じてまして、余り初心者の方には勧めません。
それにスライド前方にセレーションと言って、滑り止めの刻みみたいのが入って無いと滑って出来ません。
写真を見ても解る様に、グロック22のスライドは重く(引く力)セレーションも入って無いので、手に汗をかきやすい私はコッキングが出来ません。(汗)
DSC04386-1.jpg


最後に全ての引き方の基本ですが...

①トリガー(引き金)に絶対指を掛けない。
②周囲の安全を確認し、スライド引く前に『レンジ イズ ホット!』とか『ファイアリング!』とか声を掛け、周囲の人に注意を促す。
③マズルをダウンレンジ(ターゲット方向)に向ける。マズルは上下左右に向かない様に注意する。自分の身体の一部がマズル方向に被って(スイープ)居ないかも、充分注意して下さい。
④勢いよくスライドを引き、引ききった所でパッ!と指を離す。
モタモタしてスライドに指が掛かって居る状態でのんびりスライドを戻すと、装填不良の原因になるので注意して下さい。
⑤チャンバーに確実に弾が装填されたのを確認したら、直ぐにセフティーを掛ける。グロックはマニュアルセフティーは有りませんけど...


まぁ~!簡単に説明するとこんな所だと思いますが、あくまでもインストラクターの指示に従い、安全で楽しいシューティングを経験してみて下さい。






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2014..01 練習 comment4 trackback0

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MASA
こんばんは。

380ACPのストレートブローバック拳銃ワルサーPPKは見かけが小柄でカワイイ銃と思うのか、欲しいと言う女性が結構多いですが、スライド引けずに挫折したり、撃たせると反動の強さに驚きます(笑) 以前 お金持ちの年配女性がディフェンス用の銃が欲しいと言うのでホームデフェンスならグロック17、携帯なら19を薦めました。アナタの撃っているその銃(1911)はどうだと訊くので『これはマニアの銃なのでマダムにはお薦めしません』と言うと結局 彼女は19を買いましたが、今でも正しい助言だったと信じています。彼女が実際に撃つ事になった時に絶対に安全装置の外し忘れが無い筈なので(爆)

私の場合、スリングショットメソッドは、人差指の指先表面よりも第一間接の後ろ辺りの左側面全体をスライドに押し付けて行った方がやり易く感じます。そこにタコが出来るまでは絆創膏が必需品でしたが...力の弱い女子供は右手を押し、左手は引くイメージでやらせると上手くゆくみたいです。

オーバーザトップメソッドは、余り練習していないので、写真の様にスライドの後端を掴んで行うとやり難く感じます(泣)これはエジェクションポート部分に指や掌が被らない様にする為だと思いますが、コンディン2からドロウしながらKASA(装填)を行う場合は、親指の表面をスライドのセレーション部分にしっかり押し付けてやった方がやり易く、それだとエジェクションポート部分にどうしても指や掌が被ってしまいます。LE教官の方に相談したところ『オマエの言う事は正しい。ドロウの時はそれで良い。しかしジャムクリアー(TAP・RACK・FIRE)のケースはスライドの後端を掴んで行うべきだ』との事で結局両方ともマスターしておけと教えられました(笑) 尚 左利きシューターの場合は、エジェクションポートにどうしても指や掌が被ってしまうので彼はオーバーザトップメソッドを薦めないそうです。スライドを引く事一つでも奥が深いですね。

最後のフロントセレーションを掴んでやるやり方はSHOW ME CLEARの時に使う位しか私には思い付きません。 勉強不足です(泣)
2014.03.02 01:17
きら
MASAさん、おはようございます。

射撃の基本は、機関・組織・教える人・スクールや時代と共に様々ですね。
私もエジェクションポート部分に若干指等が掛かる事は、凄く最初は抵抗が有りました。
何故かと言うとミスファイヤーの際に、排莢した弾のプライマー部にエジェクターに当たり、暴発する事が有ると聞いたからです。
でも、実際には見た事も有りませんし、身近なシューター達からも聞いた事は有りません。

試合の際に、太った弾がチャンバー内に張り付いた時などは、左手でスライド上部を掴み、もろに手はエジェクションポートに被さり、右手で反動を付けてグリップを叩きますが、この時は今でも多少脳裏を過ぎります。
スライドの後端を掴んでのクリアーは最初試みますが、私の指の力では無理でした。
でも、誰をみてもこのやり方しかクリアーの方法は見当たらなく、どんなシューターもやってます。

アメリカで有名なFront Sight Firearms Traning Institute(FSFTI)を受講した友人も、左手の平指を全体的に使う方法だったと言ってました。
たしか?コスタもこれじゃ無かったですかね??
正直、教えるとこでも様々ですネ。

左手が使えない状態で、右手だけでやるやり方も有りますが、あくまでも初心者やシューターには、邪道かつ基本では無いので省きました。(笑)

マダムにグロック19のお勧めは良いですね。
私もZen2の物を以前持って居ました。
380ACPはベレッタM84も以前所有してまして、そこからの経験です。
たしかに女性にはキツイですね。


2014.03.02 12:24
MASA
こんばんは

教えていただいたFSFTIのWEBを少し覗いてみました。

ここのレンジマスターの方は米海兵隊に20年在籍し、歩兵部隊や射撃教官として勤め上げたが、ここのインストラクター養成コースを受講して自分が色々知らなかった事を思い知らされたと冒頭で述べておられますね。こんな猛者の方でもこう仰っているので、プロとして生徒からお金を取って射撃を教えるのは、少々の軍隊経験が有る程度では、全然足らないのだと言う事と理解しています。いずれにしろ、大変レベルの高い教育がされているのだと思います。

4日間のハンドガンコースでは、コンシールドホルスターからの抜き撃ち2発で5ヤード標的の真ん中を1.5秒以内に撃ち抜くとの事でとても実戦的な内容ですが、生徒が準備する銃はトリガープル4ポンドを超えていないとイケナイと言うのが興味深いです。私が教わったLE教官の方も著書の中で同様にキャリーガンは4ポンド以上のトリガープルとすべきと教えており、米国の銃雑誌には『最終的にはオマエの人差指の安全装置次第だ..』と言うライターもいる中、人それぞれで勉強になります。結局のところ、その人のレベルに拠ると言う事なのかな?アッ 銃を携帯できない私には関係有りませんでした (泣)
2014.03.03 00:05
きら
MASAさん、お早うございます。

やはり実績有る人や経験豊富な方から学ぶ事は、得る物が大きいと思いますし、
講習料を払っても価値あるものだと思っています。

逆を言えば、経験も実績も無い人が射撃論を唱えるのは、何も説得力は無いとも感じて居ます。
2014.03.03 10:48

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プロフィール

きら

Author:きら
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フィリピン共和国マカティ市在住です。
フィリピン国の射撃事情や、個人の射撃日記的にブログを書いています。

ネット上でお客さんを勧誘し案内して、フィリピン価格に上乗せして商売にして居る人も居る為、私も商売目的と誤解され、困惑しています。

日本で出来ない射撃を、あくまでも個人の趣味で海外で楽しんで居ます。
ご質問には丁重にお答えする様に努めていますが、案内や同行依頼は一切お断りしていますのでご理解下さい。

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